日本の魅力を、日本のチカラに。JNTO 日本政府観光局

1国際PCO協会とパートナーシップを締結

国際会議の誘致や開催には、⺟体となる国際団体・学術協会はもちろんのこと、日本国内の学会や先生方、受け入れ先となる施設やホテル、都市のコンベンションビューロー、会議の運営や企画を専門とするPCO(Professional Congress Organisers)など多くの関係者が関わっている。PCOの中でも、国際団体・学術協会本部と契約し、その学会が主催する国際会議の企画や準備・運営をグローバルに担う PCO はコアPCOと呼ばれ、候補となる開催地の下調べや提案を行うなど、国際会議の開催地選定に大きな役割を果たしている。 JNTOは、そのコアPCO が加盟する団体「国際PCO協会(IAPCO)」と長年に渡り関係強化に努めてきた。2018年には25年ぶりに日本でIAPCO年次総会が開催され、セミナーを共催。こうした取り組みが評価され、2021年8月、それまでは1地域につき1か所のみが認められ、アジア地域では香港が先に締結していたIAPCOとのデスティネーション・パートナーシップを締結。IAPCOに加盟するPCOに対して、さまざまな方法でプロモーションする機会を得ることに成功した。

  • IAPCOとのデスティネーション・パートナーシップ調印式の写真

  • IAPCO総会でプレゼンする写真

2パートナーシップ締結により実現したコアPCOへのアプローチ、日本をアピール

JNTOは、パートナーシップ締結以降、様々な手段でコアPCOへのアプローチを行ってきた。2022年2月に開催されたIAPCO年次総会では、メンバーに対してオンラインでプレゼンテーションを行い、日本の概要や開催地としての強みを紹介。また、IAPCOの発行する機関誌「ThePCO」において定期的に日本特集を掲載できるようになった。
また、ビジネス向けSNSとして広く活用されているLinkedInでもIAPCOメンバーへの広告を展開。「Japan Virtual Visit(https://www.japanmeetings.org/virtualvisit/)」などJNTOが作成したコンテンツ等を通して、国際会議開催地としての日本の魅力や具体的な施設・サービス情報を発信し、日本の認知度向上に努めてきた。
加えて、2022年12月、水際制限が緩和され、海外からの入国が可能になった機会を捉えて、IAPCOメンバーの中でも特に強い影響力を持つコアPCOのキーパーソンを日本へ招請する視察旅行を実施。日本各地の会議施設やホテルを視察するとともに、日本ならではのアフターコンベンション・プログラムやユニークベニューなどを体感してもらった。帰国後には、各コアPCOのLinkedInでもその様子が投稿された。参加者からは「Excellent! Professional, high quality venues. This is exactly what our clients would appreciate.」「One of the best dinner of my life. I will remember that forever! I would definitely love to organize a dinner there for one of my events」など顧客に日本を提案したいという声が多く聞かれた。この招請事業はまだスタートに過ぎない。日本をより多くの会議の開催地として提案してもらえるよう、今後も、コアPCOへのアプローチとフォローを継続していく。

  • IAPCOメンバーを招いての視察旅行①

  • IAPCOメンバーを招いての視察旅行②

  • IAPCOメンバーを招いての視察旅行③

3国際会議誘致につながるネットワーキング機会の創出

開催地の下調べや提案を行う際に、最も頼りになるのは、その都市にネットワークを持ち、ローカルのことを知り尽くすコンベンションビューローの方々である。上記の視察旅行では、最後の夜に各都市の方々とIAPCOメンバーとのネットワーキングの機会を設けた。また、視察旅行の1週間後には、国内のMICE人材の育成を目的に毎年度実施しているMICEセミナーの講師として、IAPCOの会長などを招き、国際会議のグローバルなトレンドや開催地提案に必要な能力などについて講義やワークショップを実施。講師と参加者はお互いにコミュニケーションを深めた。英語で直接コミュニケーションをとりながら、都市の担当者が自分の都市についてアピールしたり、中には数年後の具体的な会議の案件についてコアPCOの方から相談をしたりする様子もあった。IAPCOとのパートナーシップ締結により実現した今回の事業の中で、今後の国際会議誘致に繋がる貴重なネットワーキングの機会を提供することができた。

  • IAPCO会長を招いてのMICE人材育成セミナーの実施

4ネットワークと情報ハブとしての役割

各都市のコンベンションビューローが地元を知り尽くすプロなら、JNTO MICEプロモーション部は日本全国のコンベンションビューローや海外のMICE関係者をつなぐネットワークと情報のハブである。都市単位では難しい海外への情報発信や海外キーパーソンの招請を実現し、国内外からの期待や要望に応えていく。人を“繋ぎ”、そして“機会”を創出しながら、新たな会議やインセンティブ旅行案件の掘り起こしを行い、MICEデスティネーションとしての日本の更なるPRを図る。

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PROFILE

MICEプロモーション部

MICEプロモーション部

国際会議誘致活動には、主催者を核に各都市、PCOなど多くの人が関与します。関係者全てが、それぞれの立場で同じ目標に向かって力を発揮し、競合相手の動きや特徴を分析して戦略を立てなければなりません。MICEプロモーション部では、各職員がコミュニケーション能力を磨き、情報量を増やし、発想のもととなる引き出しを豊富にしながら業務に取り組んでいます。

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