2021年8月10日
地域が制作した情報素材をJNTOのオウンドメディアで発信する取り組みについて(地域情報発信事業~Japan’s Local Treasures~レポート)
JNTOでは、全国のDMO・自治体の皆様から寄せられた選りすぐりの地域情報を、グローバルサイト内の特設メディア「Japan’s Local Treasures」において発信する地域情報発信事業を行っています。こちらの記事では、昨年度(2020年度)に開始した本事業について、応募の状況、どんな人に見られているか、どんな記事がよく見られているかといった概要や今年度(2021年度)の実施状況などをご紹介します。
地域の情報をJNTOが海外へ発信
地域情報発信事業は、DMOや自治体から地域の魅力が詰まったおすすめの情報を記事や画像・動画の形で収集し、JNTOのオウンドメディア(Webサイト、YouTubeチャンネル、Twitter)で発信する事業です。
本事業は、地域の情報を効果的に発信する後押しをするため、JNTOの情報発信力を地域の皆様に活かしていただけるよう2020年度に開始しました。
JNTOグローバルWebサイト内特設ページ「Japan’s Local Treasures」 やYouTube「visitjapan」の再生リスト に掲載した記事や動画からは、さらに詳細な情報を掲載した地域の皆様のWebサイト等へアクセスでき、地域から海外への効果的な情報発信のひとつとしてご活用いただいております。また掲載した各コンテンツはJNTOのTwitter 「Japan’s Local Treasures」でも拡散を行っています。
地域から1,500件を超える応募
2020年度の応募総数は計1,543件(記事823件、動画720件)でした。募集件数が計400件程度(記事300件程度・動画100件程度)、1団体あたりの応募数制限があり、かつコロナ禍であったにも関わらず非常に多数のご応募をいただきました。
ご提供いただいた記事や画像、動画については質が高いものが多く、また、まだ広く認知されていないユニークなコンテンツもあり、地域の意欲が高いことがわかる結果となりました。
2021年度も第2弾までの募集を終えていますが(8月現在)、引き続き多数のご応募をいただいております。この場をお借りしてお礼申し上げます。
下記に、応募回ごとの応募数等、地域ごとの掲載件数をご参考までに掲載いたしましたのでご参照ください。
●応募回別※2021年度は、動画のみの募集はせず記事に挿入。
●地域別掲載件数
ユーザーは欧米圏が多く、mobile使用が多い
2020年度は、10月2日に特設ページ「Japan’s Local Treasures 」を開設し、そこから2月27日までほぼ毎日2~3件ずつ記事を公開しました。Twitterでも拡散するとともに、一時期ではありますがTwitter広告も実施しました。
2021年度は、7月15日から記事公開とTwitterでのTweetを開始しています。
2020年度はNatureやTraditionの記事が応募数も掲載数も多くなりましたが、今年度も今のところ同じような傾向にあるようです。
「Japan’s Local Treasures 」は、現在、英語のみの展開となっています。ユーザーの国別割合を見てみると、英国が最も多く、次いで米国、続いてオランダとなり欧米の国の割合が高くなりましたが、アジアのフィリピン、インドといった英語を話す人口の多い国の割合も少なくない結果となりました。
また、言語別にみるとほとんど英語でした。英語のみの記事展開なので当然ですが、オランダ語が少し多いのは興味深いです。
また、9割近いユーザーはmobileから閲覧していました。ただし、時期により大きな差が見られました。これは、2~3月に集中してTwitter広告を実施したためと考えられます。流入経路にも明確に表れており、2~3月はソーシャルメディアからの流入が9割近くになっています。ソーシャルメディアの中でもTwitterの割合が99%を超えるほどでしたので、広告の効果が大きかったことが伺えます。
一方で、広告からの流入は直帰率が高くなったり平均セッション時間が短くなったりする傾向も見られたため、広告配信の効果については引き続き検証を行ってまいります。
インパクトのある美しい画像が興味を引く
これまでのところ、インパクトのある美しい画像が使われている記事はPV数が多い傾向にあります。記事のインデックスページや、Twitterのサムネイルに美しい画像が表示されることから興味を引き、クリック数の増加につながっているものと思われます。
また、動画については目を引くサムネイル画像というだけでなく、サムネイルを見ただけでどんな内容のものか伝わるものは視聴回数が伸びる傾向にありました。さらに、テンポよく映像が進んでいくものは視聴時間も伸びていました。一方で、同じような景色の映像が続く等しばらく映像に目立つ変化のないものは伸び悩む傾向にあったようです。
【2020年度掲載記事のうちよく見られていた例】
(左)掲載日:2021年1月14日/タイトル:Fukui | Asuwa Shrine Weeping Cherry Tree
(右)掲載日:2021年1月27日/タイトル:Tokushima | Naruto Strait Whirlpools
【2020年度掲載記事のうちよく見られていた例】
(左)掲載日:2020年11月21日/タイトル:Hokkaido | Shirogane Blue Pond of Biei
(右)掲載日:2021年1月24日/タイトル:Fukuoka | Kawachi Wisteria Garden
【2020年度掲載動画のうちよく見られていた例】
(左)掲載日:2020年10月26日/タイトル:Visit Again Someday Izumo Japan in 8K – いつかまた訪れたい出雲
(右)掲載日:2020年10月2日/タイトル:Visit Okinawa Japan –Autumn long ver 2020
2021年度は、より魅力的に地域の情報を発信
2020度にご応募いただいた団体の方からは、「外国人向けの情報を掲載できる媒体を探すのは難しいため、ありがたい」「コロナ禍での情報発信は重要だと思いますので、今後も継続してほしい」といった声をいただきました。
JNTOでは2021年度も本事業をブラッシュアップして継続しているところです。
より多くの閲覧数を獲得できるよう、応募団体には効果的な情報発信を行うためのより詳しいガイドラインを提供し、原稿制作等の参考としていただいている他、作成された記事等については、引き続きJNTOにおいてネイティブチェックを行うなど、記事等の魅力アップを図っております。
また、地域からご提供いただいたすばらしい記事・画像等を、より魅力的に楽しく選んで見ていただき、日本各地の関心が高まるよう、2021年度はユーザビリティを向上するページリニューアルを行いました。
さらに、広域連携DMOとの連携を強化しており、より地域の戦略にも沿った情報を掲載できるような仕組みにも一部取り組んでおります。
今後も地域の皆様とともにより発信力のあるページに育てていきたいと考えておりますので、今後ともぜひご協力いただきますようお願いいたします。