日本政府観光局 組織概要
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●高付加価値旅行真に上質な旅を提示し、世界の高付加価値旅行層を引き付けるJNTOは、高付加価値旅⾏の推進に当たり、“1回の旅⾏で1⼈100万円以上の着地消費をする層”をターゲットに設定しています。その推進に際して、われわれはまず、取り組み体制を強化しました。「高付加価値旅⾏推進室」を設置することによって、部や室を横断して職員が連携・協力し、機構全体として取り組めるようにしたのです。また、外部のアドバイザーにもご協力いただいています。●サステナブル・ツーリズム観光旅行も持続可能性を意識する時代へサステナブル・ツーリズムとは、「環境」「文化」「経済」への影響に配慮した旅⾏のことです。2021年にBooking.comが29,000⼈を対象に⾏ったオンライン調査では、数年以内にサステナブルな宿泊施設に最低でも一度は泊まると答えた⼈が81%を記録するなど、その需要は年々高まっています。●アドベンチャートラベル自然や文化と直に触れあう体験型旅行アドベンチャートラベル(以下、AT)とは「アクティビティ」「自然」「文化体験」のうち、少なくとも2つの要素を含む旅⾏のことを指す言葉です。一⼈当たりの消費額が比較的大きく、2017年には欧米・北米・南米で約6,830億ドルの市場規模を誇るなど、世界的なトレンドとなっています。日本でも、2023年に北海道での「ATWS2023北海道」(Adventure Travel World Summit)が開催されるなど、機運が高まっており、JNTOとしても、これを契機として各種取り組みを⾏っていきます。COLUMN「訪日教育旅⾏」とは、海外の学校に通う児童・生徒が教職員などの引率のもと、教育の一環で日本の学校を訪問する団体旅⾏のことを指します。地域にとっては将来の観光リピーター獲得による地域振興が期待でき、日本の児童・生徒にとっても海外の同年代の児童・生徒とともに考え学ぶ貴重な機会となります。JNTOでは、訪日教育旅⾏推進のため、各海外事務所、本部にてさまざまな取り組みを⾏っています。海外事務所では、教育旅⾏を企画する各国・地域の学校や旅⾏会社等を対象にしたセミナーやネットワーキングイベントを開催。また、教育旅⾏関係者を対象に説明会や意見交換会を⾏うことで、誘致につなげています。本部では、日本の学校への訪問や交流を希望・検討する海外の学校に対して、日本側で受入可能な学校とのマッチングをサポートし、実現に繋げる支援をしています。8そうした体制下で⾏う各種取り組みの中でも、セールス強化に向けた取り組みには、特に重きを置いています。JNTOでは、海外の旅⾏会社とのネットワークを活かして商談会を主催するほか、高付加価値旅⾏コンソーシアム等が主催する商談会への出展を積極的に⾏っています。一方で、一般消費者向けにはメディアと連携しての広告出稿や旅⾏会社と連携したイベントの開催などを⾏っています。https://www.japan.travel/en/luxury/例えば、ATの国際組織ATTA(Adventure Travel Trade Association)が主催するネットワーキングイベントへの参加を通じて、専門旅⾏会社やメディアとの関係を強化。効果的な情報発信やJNTOのウェブサイトのAT特設ページの拡充などを実施しています。https://www.japan.travel/en/sports/adventure/JNTOは2021年6月に発表した「SDGsへの貢献と持続可能な観光(サステナブル・ツーリズム)の推進に係る取組方針」の中で「地域の『環境』『文化』『経済』を守る・育む」との目標を掲げました。このゴールに基づいて作成したデジタル・パンフレットでは、サステナブル・ツーリズムの3要素を体現する50の施設・アクティビティなどを紹介。また、デジタル・パンフレットの内容に加え、旅⾏者に「責任ある旅⾏者(レスポンシブル・トラベラー)」としての⾏動を推奨する10のアドバイスを掲載したウェブページも開設しています。https://www.japan.travel/en/sustainable/https://education.jnto.go.jp/ja/訪日教育旅行の推進

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